現在再放送中の「未来少年コナン」には、わかりやすい悪役が登場します。
それは、レプカ。悪役中の悪役で、これほど一貫して悪というキャラも珍しいくらいの存在です。
レプカを観ていると、どことなく誰かを思い出してしまう…。
そうそう、観たことあると思ったら「天空の城ラピュタ」のムスカ大佐にそっくりじゃん!
そう思っている人は多いですよね。実はこのレプカ、ムスカの子孫という設定があるという噂があります。
ここでは、このレプカが本当にムスカの子孫なのかどうかなど、気になる悪役のレプカについて深く掘り下げてみました。ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
レプカはムスカの子孫って本当?
ラピュタのムスカと未来少年コナンのレプカが先祖と子孫っていうのを初めて知った衝撃 pic.twitter.com/U9zzprFNVf
— 一刀 (@akagiitoou) June 30, 2020
レプカとムスカ、確かによく似ていますよね。
でも、レプカがムスカの子孫だということは本当なのでしょうか?
最初はファンの間で言われている都市伝説かと思われた
「レプカがムスカの子孫」というのは最初は、ファンの間で言われている都市伝説でした。
確かに二人は似ているので、視聴者が推測して「二人には血のつながりがあるんだよ」と面白おかしく話すことはあったでしょう。
単なる都市伝説だったら本当ではないので、ファンの推測ってだけで実は何のつながりもない二人なのかな?と思ってしまうところですが…。
実は本当にムスカの子孫という設定
実は、この設定は都市伝説ではなく、本当の設定だったようです。
当時「未来少年コナン」の続編の構想が練られていたものの、その企画が進まず、ジブリで改めて採用されたのが「天空の城ラピュタ」だったのだとか。
確かにラピュタとコナンって似てますもんね。テレビ版ラピュタがコナンなんじゃないかって思うほどですし。
なんと、このレプカとムスカのつながりは、設定資料に明記されていました。
2001年に発売となった「ジブリ・ロマンアルバム 天空の城ラピュタ」に、「レプカはムスカの子孫」と書いてあるんですよ。
「未来少年コナン」の続編が「天空の城ラピュタ」だということ、レプカがムスカの子孫であること、これが設定資料に書いてあり、ジブリが公式に認めている事実というわけなんです。
宮崎駿監督公認の「レプカはムスカの子孫」
とはいっても、この設定は最初から決めて作られたものではありませんでした。
「天空の城ラピュタ」は何度も構想が練られた物語で、その途中に出てくる悪役はムスカのような人物一人だったのだとか。
ラピュタにいるモウロ将軍のような容姿で、ムスカ大佐みたいな人物だったそうなんです。
それが二人の人物になり、新しくできたムスカ大佐という人物の容姿や言動がレプカに似ていたことをスタッフに指摘されて、監督が「ムスカはレプカの先祖」と言ったそうで。
物語を作っている時にレプカに似た悪役ができたので、「じゃあこの二人を血縁関係にしよう」となったんですね。
話の流れでレプカに似たようなムスカを登場させることになって、「レプカの先祖にしちゃおう」となり、二人は先祖と子孫の関係になった…というわけです。
レプカとムスカの共通点とは
天空の城ラピュタのムスカの末裔が未来少年コナンのレプカだと言われています
未来少年コナンは宮崎駿が初めて監督を務めたアニメ作品です
そう言えばどことなく似ていますね
ジブリ・ロマンアルバム 天空の城ラピュタの中でその事について何気なく触れている部分があります#ラピュタ pic.twitter.com/PdaeRtt37J— オズ (@hk1125791) September 29, 2017
レプカとムスカの共通点には、いったい何があるのでしょうか?改めて考えてみました!
似ている容姿
まず、容姿がよく似ていますよね。レプカは37歳、ムスカは28歳という設定ですが似ています。
あくどいことを考えているような顔つき、紳士そうに振る舞っているところなど、そっくりですね。
ファッションまでなんとなく似ている感じ。この血族は茶色っぽいスーツがお好きなんでしょうか。
世界征服をもくろむという同じ発想をしている
レプカとムスカ、この二人の大きな共通点は「世界征服をもくろむ」というところです。
世代が変わっても、やりたいことはいつでも世界征服!ということなんでしょうか。
世界を征服したいっていう野望、普通の人はなかなか持ちませんよね。
でも、レプカもムスカも世界征服に命をかけていたわけで…この血族は、相当世界征服にこだわりがあるようです。
そういえばムスカって、ラピュタの王家の血を引いているラピュタ人なんですよね。
となると、レプカはラピュタ人の末裔ってことになりますよね…!
シータは良い子でしたが、ラピュタ人ってそんなに世界征服をしたい一族なんでしょうか。
特に未来少年コナンの時代は生存者も少ないのだし、世界の頂点に立ってもたいしたことないと思うのですが、人間の欲望って恐ろしいものですね。
他者に対して冷酷
レプカとムスカは、両方とも他者に対して冷酷です。そこも大きな共通点ですね。
一見紳士そうなのにやっていることは極悪非道なことばかりですし、他者に対して思いやりがあるところを見せた時が二人とも一度もありません。
ムスカは部下を簡単に切り捨てますし、モウロ将軍たちを海に捨てましたし、「見ろ!人がゴミのようだ!」という名言を吐きながら、海に落ちていく人間を見て高笑いしていました。
レプカはラナを酷い目に遭わせようとしたり、ラオ博士を拷問したり、地下街の人を全滅させるために水攻めにしたりしました。最後の最後で部下が助けを求めてきた時、蹴落としてましたしね。
まあ両者とも、わかりやすいくらい他者に冷たく、冷酷になれる人物です。
他のキャラクターは悪と善を両方持っていたりするのですが(ドーラやダイスやモンスリーなど)、ムスカとレプカは一貫してずっと悪です。
この二人は、善の部分を一ミリたりとも見せません。だからこそ、最後に倒す時も爽快感があるのですが…まあ~清々しいくらいの悪役ですよね。
他者に対して冷酷で、極悪非道なことができるというのも、レプカとムスカの共通点です。
レプカは本当に死亡したの?考察してみた
ムスカの子孫が「未来少年コナン」のレプカなんでしたっけ? そういえば性格からファッションセンス、死に様までよく似てますね。 pic.twitter.com/iuWZQ5qRLb
— 衲僧 (@busterbonze) August 30, 2019
そういえば、死に様までもよく似ているのがレプカとムスカです。
よほど海に落ちて死んでいく運命の元にある一族なのでしょう。
そのレプカですが、本当に死亡したのでしょうか?
もしかしたら生きている可能性も?
レプカは一回、死んだと思わせて実は生きていた、という簡単には死なない人物です。
フライングマシンが爆発して死んだかと思いきや、実は生きていてギガントを飛ばしました。
そのことを考えると、確実に死んだ瞬間を見ない限り、レプカが生きているという可能性もなくはないですよね。
ギガントと一緒に落ちましたが、コナンやダイスやジムシーも生きていたわけだし…。
生きていてまた世界征服をもくろむために、どこかに逃げ延びている可能性もゼロではありません。
でもおそらく死んでいる
ただ、おそらくレプカは死んでいる可能性が高いでしょう。
まず、フライングマシンの時はいったん降下してから上がって爆発したのですが、降下した時に砂漠に逃げたからこそ助かったのですよね。
今回は燃えさかるギガントと一緒に落ちていったので、さすがに生存できないと思います。
万一、落ちていったギガントの破片とかにつかまって、海に脱出できたとしましょう。
海の上で漂流していたとしても、何日ももたないですよね。そのまま海の上で衰弱死してしまうと思います。
コナンやダイスやジムシーたちは、インダストリアから脱出した船が助けにきてくれたおかげで助かりましたよね。
しかし、レプカには助けに来てくれる船はないですし、助けに来てくれる味方ももういません。
万一ギガント爆破を逃れて海の上に漂っていたとしても、そのまま死亡一直線です。
最終回で、インダストリアの人がハイハーバーにたどり着いた時点から結構時間が経っていたので、その時点になってもレプカの影も形もないことから、おそらくレプカは復活せずあの時に死んでしまったのだということになります。
レプカもムスカも、世界征服の野望を抱えて道半ばに死んでしまったのですね。でも誰一人に対しても思いやりを発揮しなかった彼らには、当然の末路だったのでしょう。
なぜか気になる!悪役レプカの魅力
レプカも
「あと一回『うろたえるな!』と言わせたら
殺せなくなったと思う」
ってパヤオに言われてたよな~
(コナンの何かの特集本に載ってたインタブー)
「一生懸命がんばってる」様子を見せられると
観客は感情移入しちゃうって
憎らしい悪役だったけど
その点は確かにそうだなって思う pic.twitter.com/KamkzahpZ4— ものの腐☆ごりえ (@gorie666) December 11, 2019
非道なことばかりするレプカですが、なぜか気になってしまうという人も多いのではないでしょうか。
どうしてこんなにレプカに魅力を感じるのか、私なりに考えてみました。
野心家で冷酷・徹底した悪役っぷり
レプカは野心家で冷酷非道であり、一貫して悪役に徹してくれています。
個人的には、ここはかなりポイント高いんですよ。
物語によっては、悪役なのに善の部分が見えるキャラも出てきますよね。
それはそれで魅力的に映るのですが、そうなると悪役に同情してしまったりします。
ラスボス以外の悪役だったらそれでいいと思うんですよ、善の部分が見えても、同情できても。
でもラスボスはできれば完全悪の方が、倒した時にスッキリ爽快感だけが残るので、その方がいいような気がするんですよね。
下手にレプカに同情できるような点があったとしたら、最期を見たら可哀想に思ってしまうかもしれません。
徹底した悪役だからこそ、彼の最期を見ても「これで良かったんだ」と思えますし、何よりキャラ的にもわかりやすくて良いです。
一貫して悪に徹してくれるレプカは、「未来少年コナン」を面白くしてくれた最大の功労者でもあるんですよね。
彼がいなければ物語は始まらず、物語は全く面白くならなかったので…!
この物語の悪をほぼ全て背負ってくれたのがレプカですし、ある意味感謝しなければいけないのかもしれません。
それくらい、徹底した完全悪なのがレプカの魅力の一つです。
時々だが面白いことを言う
ほんっとーに時々ですが、レプカは面白いです。
パジャマ姿で電話に出てた時も、真面目な顔をしていましたが何か面白かったですね。
あと、ダイスが死んだふりをしていた時に「足をくすぐれ」と、ダイスの部下に命令していました。
くすぐれって何それ…?意外とおちゃめさんなところもあるのかも?(笑)
完全には憎めないような悪役に仕立てあげているのは、さすが宮崎監督だな~って思っちゃいます。
名言「うろたえるな」
そしてレプカの名言、「うろたえるな」。
特に物語の終盤に何度も出てきますが、このセリフを何度も発言している彼を見ると面白い。
それくらい、他の部下たちは肝が据わっておらず、うろたえてばかりということですよね。
レプカは確かにうろたえるシーンは少なく、いつも自信満々で堂々としていました。
そういうところはやはりリーダーの素質があったのでしょうか。
でも、インダストリア行政局長くらいで満足しておけば良かったのにねぇ…。
他者への思いやりがなければ、世界のリーダーとしての素質は無いも同然ですもの。
でも「うろたえるな」という発言は面白く、このセリフが好きだって人は多いですよね。
これは宮崎監督も同じだったようで、後一回レプカに「うろたえるな」と言わせたら、彼を死なせることができなかったようですよ。それくらい、宮崎監督も彼に愛着が沸きかけていたのかも。
宮崎駿監督が、やーあそこで後一回レプカに「うろたえるな!」って言わせてたらヤバかった、助けたくなっちゃうもん俺、という主旨のことを話してるの大好き+創作者として非常に参考になる塩だと思ってる。
— 舞村そうじ(仮名) (@radio_rimland) June 5, 2020
「未来少年コナン」のレプカはムスカの子孫?徹底した悪役っぷりの魅力まとめ
レプカ最後まで嫌な奴で終わった。
だがそれでいい‥ pic.twitter.com/4kV3ETiKb9— ピロコ (@HirokoKamen) June 26, 2020
レプカは本当にわかりやすい悪役です。
善の部分を一ミリも見せず、悪いところしか持っていない人間のように思えますよね。
もしかしたら見ていないところで優しいところもあるのかも…とは全く思えず、本当に根っからの悪人なんだろうな~って思ってしまうのが、このレプカなんです。
そのレプカがムスカの子孫というのは公式の設定なので、事実でした。
ムスカはラピュタ人の末裔なので、レプカもラピュタ人の末裔になる、ということも驚きですよね。
そんなことを本人が知ったら、「俺こそが世界の王となるべきだ!」とさらに息巻いてしまうだけなので、レプカはそれを知らないまま死んで良かったのでしょう。
この二人を見ていると、世界征服をもくろみ他者を蹂躙するような輩は、世界のリーダーにはなれず海に落ちて死んでいくだけなんだ、ということがわかりますね。
ただ、わかりやすい悪役として「未来少年コナン」の物語を盛り上げてくれたことだけは、レプカが唯一褒められた点かもしれない。
あんなにひどい悪役なのに、どこかコミカルで魅力的に見えてしまう…そんなレプカを生み出した宮崎監督ってホントすごいな。どこか人間臭いところもあるレプカ、やっぱり嫌いになりきれません!






